12月に巻き肩が増えやすい理由とは ~すまいる整骨院/鍼灸院が解説致します~
寒さが本格的になる12月に入ると、血行が悪くなる事などで肩こりや首の重さを訴える方が一気に増えてきますが、その中でも近年特に多いのが「巻き肩」です。巻き肩とは、肩が本来あるべき位置よりも前方・内側に入り込んだ状態を指し、単なる猫背とは異なり、肩関節の位置と上腕部の位置のそのものが崩れているケースが多く見られます。見た目だけの問題に思われがちですが、実際には首や背中、さらには呼吸の質にまで影響を及ぼすことがあり、スポーツや日常のケガの原因にもなりやすいので放置はおすすめできません。
12月に巻き肩が起こりやすい理由の一つが「寒さ」です。気温が下がると、人は無意識のうちに身体を丸め、肩をすくめるような姿勢を取りやすくなります。この姿勢が続くことで、胸の前側にある大胸筋や小胸筋は常に縮んだ状態となり、反対に肩甲骨周囲の筋肉はうまく使われなくなっていき上腕部との位置関係も悪くなります。結果として、肩が前に引き込まれた状態がクセとして定着しやすくなるのです。
さらに年末に向けて仕事や家事が忙しくなり、パソコン作業やスマートフォンを見る時間が増えることも、巻き肩を助長する要因です。画面をのぞき込む姿勢では、自然と頭が前に出て肩が内側へ入りやすくなり、この姿勢が長時間続くことで肩関節の位置は徐々に前方へ固定されてしまいます。特にデスクワークが多い方や年末年始等でTVやゲームを長時間される方は12月に一気に不調が表面化することも珍しくありません。
もう一つ見逃せないのが血流の低下です。寒さによって筋肉は硬くなりやすく、柔軟性が低下します。本来であれば日常動作の中で自然にリセットされるはずの肩の位置が、筋肉の硬さによって戻りにくくなり、巻き肩の状態が慢性化してしまうのです。この状態が続くと、首や肩への負担が増え、ぎっくり腰等の急性症状も起こりやすく慢性的な肩こりや頭痛、さらには四十肩・五十肩のリスクにもつながっていきます。
そこで当院でもお伝えしているのが、胸まわりをやさしく開くストレッチです。背筋を軽く伸ばして立ち、肩の力を抜いた状態で、両腕を少し後方に引きながら胸をふわっと開く意識を持ちます。このとき、腰を反らせすぎたり、肩甲骨を強く寄せたりする必要はありません。呼吸を止めず、鼻から吸って口から吐く呼吸を続けながら、20〜30秒ほど静止し、胸の前がじんわり伸びる感覚を目安に行います。
このストレッチは、寒さで身体が縮こまりやすい朝や、仕事終わりに行うのがおすすめです。1日2〜3回を目安に継続することで、12月特有の巻き肩予防につながります。ただし、違和感や痛みが強い場合は無理に行わず、専門家に相談することが大切です。すまいる整骨院/鍼灸院では、姿勢や動きのクセを踏まえた上で、根拠に基づいたケアをご提案しています。












